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Project Story 02 道の駅常総 外構工事

茨城営業所営業課長(当時) 東京営業所営業課長(現在)

茨城営業所営業課長(当時) 東京営業所営業課長(現在)

2009年に中途入社。
9年前から景観関係の営業業務及び景観工事の施工管理業務。
社内でも数少ない「景観工事の専門家」

設計事務所と協力し、「道の駅常総」の外構工事を受注

優れた透水性、保水性、通気性、耐久性を持つ「パーミアコン(ポーラスコンクリート舗装)」は、景観舗装材として多くの商業施設などに採用されています。今回は2023年4月にオープンした「道の駅 常総」の外構を、パーミアコンに着色を行う「パーミアカラー」で施工しました。

道路舗装工事が多い当社ですが、私はここ9年ほど、景観関係の営業と施工管理を専門としています。2021年に茨城営業所に配属になったときは、営業所内に景観工事案件がありませんでした。そこで県内の設計事務所を回り、パーミアコンを始めとする当社の商材の営業活動を行いました。

営業活動の甲斐もあり、ある設計事務所から道の駅 常総の案件について声をかけていただきました。その事務所はすでにパーミアコンをご存知で、外構には透水性コンクリートが適していると考えていたため、設計協力を実施。2021年10月に外構図面が完成し、2021年11月常総市あてに設計見積を提出しました。その後、入札を経て工事を受注した地元ゼネコンに営業をかけ、無事にパーミアカラーが採用されました。

グレーとベージュに着色したパーミアカラー

グレーとベージュに着色したパーミアカラー

材料・人員・スケジュール。課題が山積みのプロジェクト

無事工事を受注できましたが、着工にいたるまでには、かなり大変なものがありました。まず、近隣の生コンプラントに出荷を断られてしまったこと。正確には1社にだけ、1日のみ対応してもらえましたが、それ以降は「無理」と……。当時も現在も、茨城県南地区で大型の工事が行われているため、生コンプラントの稼働に余裕がありません。またパーミアコンの骨材を入れるためには、砕石のストックヤード内の骨材を全て撤去しなければならないため、手間もかかります。そのため、現場の近隣プラントを利用することはできませんでした。

その結果、急遽埼玉県内の生コンプラントに依頼しました。生コンは練り落としてから2時間以内に施工を完了させる必要があります。埼玉県からの運搬時間をカバーするため、通常は一般道を使用するところ、高速道路を使用し移動時間を短縮しました。

また、県内の施工班に依頼する予定でしたが、同時期に別工事が入ってしまい、作業員が配置できない状況でした。そこで、横浜の施工班を要請しました。それでも足りないので、地元の協力会社に施工をお願いすることにしました。

一班10人程度のチームで施工を進める
一班10人程度のチームで施工を進める

一班10人程度のチームで施工を進める

他業者との調整や天候にも悩まされた

無事着工しても、課題は多々あります。スケジュールがタイトな突貫工事だったので、当社だけでなく、建物の内装や外壁工事なども急ピッチで進行していました。コンクリートを打設した場所は硬化するまで立ち入れなくなるので、他業者と作業内容のすり合わせをしながら行わなければなりません。それぞれが自分たちの作業をスムーズに進めたいので、調整は非常に大変でした。

さらに、今回の施工内容は天候を考慮する必要がありました。雨の日はコンクリート施工ができないのはもちろんですが、風の強い日も、パーミアカラーの着色工事は塗料をスプレーガンで散布するので、飛散する恐れがあり工期の見直しを迫られました。

困難を乗り越え、自分自身もチームも成長できた

困難が多かった本プロジェクトですが、常総市内だけでなく茨城県内での景観工事実績の代表例となり、社内研修では多くの社員が見学に来ています。多くの人が使う施設の工事に携われることは、達成感があります。

通常の景観工事の場合、一人で2~3現場を並行して管理するため、途中で現場担当者に引き継ぐ場合がほとんどです。しかし今回は、営業から受注、生コンプラントとの折衝や施工班の確保などの施工管理まで、すべて私一人で担当しました。すべてを終えた今、自分が一回り成長したように感じています。また横浜の施工班はとても良いチームとなり、現在も別の景観工事を担当しています。

大変だからこそ、皆で協力し乗り越えることで成長と成功につながると、教えてもらえた現場でした。

イベント広場としても活用されるデザイン性の高い外構

イベント広場としても活用されるデザイン性の高い外構

施工内容 パーミアカラー:グレー色694㎡・ベージュ色954㎡・取合い部型枠98m
施工方法 透水性コンクリート舗装工

景観工事の醍醐味

本件に限らず、景観工事の醍醐味はメジャーな建築外構に関われること。私が特に印象に残っているのは、新国立競技場です。家族を連れて見に行ったこともあります。