アラレミックス
ポーラスアスファルト舗装
欧米において、1970年代から高い空隙率を持ったアスファルト混合物を車道の表層に用いることが始められ、その有効性が明らかにされています。当社では、我が国の厳しい交通条件、気象条件に適合可能な、高空隙を有した低騒音・排水性機能を有するアラレミックス(ポーラスアスファルト舗装)を開発・実用化しています。
特性と効果
車両走行時のタイヤ/路面騒音の抑制
車両走行時に発生するタイヤ/路面騒音(エアポンピング音)をアラレミックスの空隙が吸収するので、騒音低減効果が期待できます。
優れた排水機能
一般的に13~5㎜サイズの骨材で形成されるアラレミックスの高い空隙率(一般地域で20%程度、積雪寒冷地域で17%程度)は、優れた排水機能を付与します。
ハイドロプレーニング現象の緩和
アラレミックスの空隙は、路面の雨水を舗装内に浸透させることで、舗装表面での水膜の発生を抑制するので、ハイドロプレーニング現象の緩和効果が期待できます。*ハイドロプレーニング現象とは、雨天時等に高速走行車両が、路面とタイヤとの間の水膜作用によって、路面上を滑るような状態になる現象です。
雨天時の視認性向上・ヘッドライト反射抑制
アラレミックスの空隙は、路面の雨水を舗装内に浸透させることで、舗装表面での水膜の発生を抑制するので、走行車両が舗装表面の雨水を跳ね上げる水しぶきの緩和効果に加え、降雨時の対向車両のヘッドライトの反射の低減が期待でき、ドライバの視認性が向上します。
重交通対応
アラレミックスは、ポリマー改質アスファルトH型を使用するため優れた耐流動性を有しており、重交通道路にも対応可能です。
透水性舗装にも対応
不透水性層以深を透水層にすることで、透水性舗装にもなります。
アラレミックス用高粘度アスファルトの選定
アラレミックスの高い空隙率(一般地域で20%程度、積雪寒冷地域で17%程度)は、様々な機能をアラレミックスに付与します。一方、空隙が大きいことから雨水、外気(酸素)、紫外線に直接さらされるため、耐流動性に加え、耐久性や耐剥離抵抗性に優れたアスファルトをアラレミックスに使用しています。
排水処理例
アラレミックスに降った雨水は、アラレミックスの高い空隙率により内部浸透するため、路面上に水膜発生を抑制します。浸透した雨水は基層の不透水性層に遮られ、その路面勾配に沿って路肩部に設けられた端部排水層(アラレミックスまたはパーミアコン)に浸透し、集水管を通り、排水施設へ放流されます。